2024/11/07
生きている間に遺品整理を
遺品整理とは故人が残した品を整理することである。
しかし、故人が残した品は人や住んでいた場所や状況よって様々である。
一緒に暮らしていた場合、故人が使用していた部屋にあるものや共有していたものになる場合が多く、別で暮らしていた場合は故人が住んでいた家
にあるもの全て、または家丸ごと遺品になる場合もある。
私たちは、その地域によって定められている方法に従って分別や仕分けをし遺品整理を進めていく。
このように、文字の上では業務的に感じてしまうような気もするが、遺品整理とは思い出を辿る大切な時間でもある。
私たちが赴く場所では、私たちだけで整理をする時もあれば家族と一緒に整理をさせてもらう時もある。
遺品整理を進めていく中で、故人の仕事や趣味嗜好、交友関係、家族構成、その他にも色んなことを知る機会がある。
それらは全て、故人が残した遺品たちが私に教えてくれることだ。
もちろん、家族と一緒に整理をさせてもらっている場合は思い出話に花を咲かせたり、思い出に涙する家族もいる。
私が日々現場に赴く中で、本来言葉を発する事のない「遺品」と言う物から私は日々メッセージをもらっている様な感覚になる。
それはなぜなのかと言うと、主を亡くしたはずの部屋であるはずなのに、不思議と暖かさや優しさを感じる事が多いからだ。
そんな暖かい遺品整理の現場とは裏腹に、度々良い印象を持てなかった出来事が起こる事がある。
長い間空き家だった為に空き巣が入り酷く荒らされた場所や、近隣住民が整理中断る事なく押し入り金目の物のみを形見分けだと言って持って行っ
てしまう場所などがある。
これらは全て本当にあった事であり、依頼者がいない間に起こった出来事の一部である。
このような出来事は、依頼者を深く傷つけてしまう行為である。
大切に思い出や物を整理したいと言う依頼者にとって、あってはならない事ではないだろうか。
そうならない為にも家族や血族と形見や財産の行き先や使い道を明確にしておく事、近隣住民の方との話し合いをしておく事は重要である。
遺品整理とは親族や血族同士、または交友のあった人たちが金目のものを奪い合うことではなく、気持ちや遺品を整理しながら自分自身も前を向い
ていこうと言う大切な思い出探しの時間であるべきなのだ。
そしてこれらは、全ての人がこの問題に向き合わなければならない事でもある。
なぜなら私たちは、生まれながら死に向かっている。
それは止める事のできない事である。
誰にでも平等に訪れる「死」に対して、きっと普段から向き合う人は少ないだろう。
けれど、動けるうちにしっかりと向き合い、話し合い続ける事によって守れる事も多いのではないだろうかと感じる場面は多い。
まだ若いから、家族がいるから大丈夫ではないのだ。
こうして執筆をしている間にも私は死に向かっている。
いつか訪れる変えようのない事実、その時までに他人事だと思わずに少しずつでも話し合い、向き合ってみてはどうだろうか。
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