現場で感じる『相続問題』ならぬ『争族問題』
故人の家を荒らしたのは人はだれ!?
現在では我々の業種もテレビ番組などで度々取り上げられるなりました。
番組の内容はこのような構成になっていました。
業者が思い出の品やアルバムなどを発見し、遺族が涙を呼ぶ構成になっていました。
しかし実際の遺品整理の現場では、金や土地を巡って人の欲望がむき出しになる現場も少なくないです。
故人が残した通帳や印鑑、現金、貴金属類などが、相続のために非常に重要になってきます。
しかし、そんなカネを巡って、遺品整理現場では親族同士が争いをしていることがよくあります。
そういう家は、故人が亡くなったが最後、部屋がハチャメチャに荒れ果て、泥棒が入ったかのような惨状になっていることが少なくないです。
遺品整理のために亡くなった人の部屋に入ると、タンスの引き出しがどの段も開けっぱなしになって部屋が荒れているときがあります。
金目の物が入っていそうなタンスがガンガン引き出されたのでしょう。
お宝に誰が一番早くたどり着くか、われ先にと競い合った様子が見られます。
彼らが一番初めに狙うのはやはり金目のものなのでしょう。
下着の入ったタンスとか、明らかに開けなくていいところは開いていないことが多いです。
現場の経験から散らかり方を見て、すぐにこのような争奪戦があったのだと気づきます。
こういう現場は少なくありません。
他の親族より我先にと、故人宅に忍び込む。
もちろんこの荒らしを行ったのは、泥棒ではありません。
長男以外の子供、故人の兄弟や、またその妻です。
特に、兄弟の妻などがけしかけるケースも少なくありません。
このようなガサ入れは、泥棒と一緒で基本的にやりっぱなしなのです。
タンスを開けても開けっぱなしで元には戻さない。ないとわかればどんどん次を開けていきます。
確かに一人っ子で相続人がいなければ、慌てて家に入りガサる必要はありません。
ゆっくりと時間をかけているものといらないものをより分け、遺品整理をすればいいでしょう。
これが誰もが想像する故人を想い、偲ぶご供養を兼ねての遺品整理ではないでしょうか。
しかし、現実の遺品整理では親族によって、部屋は荒れ切っています。
彼らは、親族にはあくまでそれが当たり前のようにふるまいます。
遺品整理の現場には赤の他人まで現れる始末
親族たちのこの姿もなかなか感じることも多いのですが、近隣住民たちの傍若無人なふるまいに驚くこともあります。
彼らは全くの他人であるにもかかわらず、ハイエナのごとくわが物顔で故人宅を物色しはじめます。
遺品整理をしていると、よく、他人が勝手にドアを開けて部屋の中に入り、モノをあさろうとすることがあります。
『ご親族の方ですか?』と聞いたら、全くの他人だというので驚きます。
入ってきた人は全く悪びれた顔もせず、部屋の中をぐるりと一周見回すとお宝はないかと平気な顔で聞いてくるのです。
赤の他人が、ズケズケと他者の家に入り込んでくること。
ただ、彼らも悪気があるわけではないと思います。
事実遺品の中にはそのままゴミになるものあるし、それならば使いたいという心理もわからなくもないです。
ただ、物色しにくる人たちに限って、どこか卑しさや、欲深さといった感情が垣間見えてしまうのです。
こんなことがあり得るのかとにわかに信じがたいのですが、
実は遺品整理の現場においては日常風景でもあります。
「思い出の品」を求める遺族は少なくなっている
この業界の先輩の方たちに話を伺うと、かつては、思い出の品やアルバムなどを見つけて、遺族に渡すととても喜ばれたようです。
今でもたまに思い出の品を親族の方に渡すと喜ばれることがあります。
しかし遺品整理の件数を重ねるにつれて、親族はこうあってほしいという自分の勝手な思いの押し付けと感じることがあります。
今はアルバムを探してくれという依頼もほとんどなくなりました。
私たちも依頼者によって寄り添い方を変える必要があると思います。
故人のお金が欲しい人にとって、写真とか思い出の品なんかはいらないでしょうから、金品を探すことに集中しなければならないでしょう。
現場で感じるのは、どんどん世知辛い世の中に向かっているんじゃないかと感じることもあります。
これからの相続問題を解消するため
無縁社会が着々と忍び寄る現代日本です。
遺産相続を巡って、世の中では数えきれない裁判が起きています。
バブル崩壊後、経済的に疲弊した日本において、かつての中間層は没落し、
人と人とのつながりは薄れ、金の切れ目が縁の切れ目になりつつあるのでしょう。
その反面、自分の権利意識はかつてなく強くなってきていることを感じます。
そのため、現代では相続=争続となるのでしょう。
遺産相続は3割強が1000万円以下で少額ほどもめると報じられています
わずかな遺産を巡って裁判沙汰になるケースも少なくなく、
親族同士のは今この瞬間もおきているのでしょう。
遺品整理の現場では、むき出しの欲望があらわになってしまいます。
それでが残された親族のため故人の方ができることはなんでしょうか?
少しでも争いが起きないようにできることはなんでしょうか?
対策はいろいろとあります。
それは遺言書であったり、後見人を立てることということでもあるでしょう。
また、一緒に生きてきた時間の中で培う死生観などもあります。
この問題の対策はその家族ごとで変わってくることでもあります。
自身の死後、家族の死後について日常的に考えることはつらいことですが、
それと真摯に向き合うことが今後の社会生活においても非常に重要なことだと私は思います。
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