93歳から学んだ孤独に対しての価値観
「死んだ後の遺品整理は頼めるのかね?」
唐突のお電話で混乱してしまいましたが、内容を聞いてみることにしました。
電話をいただけたのは93歳の高齢の女性の方でした。
もうこんな歳なのでそろそろ終活について考えてみたとのこと。
お電話口の方は50年前に旦那と死別して、それから一人で生活してきたとお話しいただきました。
しかし、電話から聞こえてくる声は明るくしっかりとしています。
お問い合わせ内容も自分の死後のことをしっかりと考えた内容でした。
まるで自分の孤独死をしっかりと受け入れているような姿勢に感動してしまいました。
今の日本では孤独死というものをネガティブなイメージで報告していると私は感じます。
しかし、孤独死自体はいたって自然で発生することで、忌み嫌うものではないと思います。
それは世間一般の孤独のイメージがそうさせるのかもしれません。
なぜなら、孤独やひとりぼっちでいることは悲しくて寂しいことだと考えられているからです。
ですが、果たして本当にそうなんでしょうか?一体誰がそう決めたのでしょう、不思議です。
今回は孤独について新しい考え方を紹介できればと思います。
一人で孤独なのはなぜマイナスイメージを産むのか
とはいえ、孤独は寂しいという考えは多くの人に受け入れられている訳で、
受け入れられるということはそれなりの説得力があるということです。
ではなぜ、一人でいることは寂しい、悲しいといったマイナスイメージを産むのでしょうか。
自分が一人でいるところを想像して考えてみます。
例えば、同窓会の時。
周りの同級生は数人の友達と楽しそうに談笑していますが、
私はたった一人で椅子に座り、喋り相手もなくだまって待っています。
まさに「寂しい」という言葉がぴったりな場面ですね。
恥ずかしいという気持ちも混ざっているかもしれません。
なぜ寂しくて恥ずかしいのでしょうか。
それは他ならぬ私自身が、自分を「寂しくて恥ずかしいやつだ」と思っているからです。
そして、周りの私を見る目もきっとそういう風なんだと確信しているんです。
実際に周りがどう思っているかは関係なく、自分が「孤独は寂しい」と思えばその通りにしか考えられなくなる。
さらに、この場面が特に一人でいる状況の恥ずかしさを感じさせる理由は、周りに気になる人間がたくさんいる場面だからです。
同じ一人でいるという状況でも、休日にカフェで一人本を読んでいる私はどうでしょうか。
それは寂しくて恥ずかしい場面でしょうか?おそらく違う感覚を抱くと思います。
むしろ、ゆったりとした優雅な時間が流れ、落ち着きのあるかっこよさすら感じるかもしれません。
なぜ同じ「孤独」でもこれほどまでに違った感覚を抱くのか。
やはり、他ならぬ自分が、「休日にカフェで読書をしている自分はかっこいい」と思っているからです。
自分が自分に対して持っているイメージが、そのままひとりぼっちの自分に対して反映される。
それでは、そのイメージは一体どこからやってきたのでしょう。
孤独は寂しくて恥ずかしいと思っている人は、他人に合わせて生きている
同窓会でひとりでいることは恥ずかしくて、カフェでひとり読書はかっこいい。
その通りに思う人もいれば、そう思わない人もいると思います。
ですがそれは重要なことではありません。
重要なのはそれらのイメージが、周りの目を気にするあまりに焼き付いてしまったものなのではないか、ということです。
周りの人から自分はどんなふうに見られているだろう、どう思われているんだろうと考えた結果、
自分が自分に対して抱いているイメージをそのまま他人にも当てはめてしまう。
なぜ自分のイメージを他人に当てはめるのか、それは他人の心を読むことができないからです。
相手が自分をどう思っているのか知りたい、でも分からないから、自分がこう感じるなら相手もきっとそうだろうと考える。
だからこそ、周りに人が大勢いる場面では特に一人でいることが寂しく恥ずかしいことだと思えてくる。
この一連の流れで常につきまとうのは、周りのその他大勢の存在です。
周りの人によく思われたい、寂しい人間だと思われたくない。
人間は社会的な生き物です。無意識のうちに周りに合わせて生きようとしてしまいます。
この感覚が間違っているとはいいません。
しかし、その気持ちが過度に成長してしまって孤独でないことが生き方の「正解」があると信じてしまうこともあると思います。
それ以外の間違った行動をする人ははぐれものになってしまう。
孤独はつらいことではなく、贅沢なこと
そう考えると、一人でいることに対してはいいイメージを持つことができます。
プライベートでも一人でいることが多いですし、むしろ孤独を好んでみることも悪くないかもしれません。
当然、気の知れた友人たちと遊ぶのは楽しいことですし、酒が飲めないのに飲みに行くときもあるでしょう。
しかし、一人でいる時間を贅沢と感じる気持ちを持ってみることもよいことだと思います。
それは自分のやりたいことができる自由な時間だからです。
誰のことも気にせず、自分の行きたいところにいき、休みたい時にやすむ。
何をするも自分次第です。
話は戻りますが、今回電話いただいた女性の方からも孤独を受け入れるような雰囲気を感じました。
決して、今現在一人でいる状況を悲観するわけではなく前向きに生きてるからこそ、
自分の死後のことについても考えることができる余裕があるのだと感じました。
「孤独死」を「悲しい孤独死」とする場合はその人の考え方に非常に関わるとおもいます。
今回のご紹介させてもらった内容で「孤独」に対する考え方が少しでも読者の方の生き方にプラスになればと思います。
株式会社ファーストクリーニングはだれもが経験するであろう遺品整理に対しての情報発信を続けていきます。
何か作業上、これからの終活、整理についてご質問あれば答えていきたいと思います。
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