ゴミ屋敷が孤独死を招く原因
ゴミ屋敷がどうして孤独死までも招いてしまうのでしょうか?
孤独死を身近な問題として考えている人は少ないでしょう。
身内で経験したことがなければふりかかってくるものではないと、軽く考えてしまうものではないでしょうか?
孤独死とゴミ屋敷は、深い関係性があることはあまり知られていません。
超高齢化社会に生きる私たちは、ゴミ屋敷で亡くなってしまう孤独死の実情にも目を向けてみる必要があります。

ゴミ屋敷での孤独死は他人事ではない
高齢者の居ない世帯や若い人にとっては、ゴミ屋敷での孤独死の問題は無縁のように思ってしまうのではないでしょうか?
しかし、他人ごとでは済まされないところまで来ているのが日本の孤独死の問題です。
ゴミ屋敷の現状や孤独死の後に行われる特殊清掃、孤立者が増加している背景をもう一度、身近なものとして見直してみましょう。
内閣府が取りまとめた資料(東京都福祉保健局東京都監察医院「東京都23区内における一人暮らしの者の死亡者数の推移」)では、
年間で26,000人もの方が孤独死していると推定され、年々死亡者数は増加しています。
それだけ孤立している高齢者世帯が多い社会背景が大きく影響していることを強く突き付けられます。
日本の社会的孤立者の傾向
日本は、かつてのような二世代、三世代が一緒に住む家庭も激減してきており、核家族化も顕著になりました。
さらに、未婚の単身者世帯も増加しています。
隣に誰が住んでいるかも分からないため、近所づきあいも希薄になっているのです。
年齢を重ねるに連れて、病気や生活苦などのさまざまな事情も起こり、
社会とのつながりが無くなってしまうことで、孤独を感じていてもすぐに頼れる人がいない暮らしが長くなってしまいます。
特に「高齢者の場合には、ゴミ屋敷に住み続けることが孤独死を招く」原因になります。
ゴミ屋敷での暮らし向きだけで即座に孤独死と結びつかないのでは、と考える方もいるかもしれません。
私たちが思う以上にゴミ屋敷と孤独死は、深い関連があることを考えておいておくべきだと考えています。
①体力や気力の衰えに加え認知機能も低下
ゴミ屋敷になってしまう原因で多いのが、体力や気力の衰えです。
高齢になり病気や足腰の衰えがあると、片付けをしようにも支障が出てきて部屋が散らかっていき、やがてはゴミ屋敷となってしまいます。
さらに、認知機能が低下することで食品の購入や調理がいつも通りに出来なくなってしまうことから、
使い切れなかったり同じものを買いこんだりしてゴミが増えてしまいがちです。
②セルフネグレクトの状態
ゴミ屋敷の原因になっているセルフネグレクトは、自己放任と解釈され、
生活環境や栄養状態が普通ではない状態でも、周囲へ救いを求めない状態にあることを示します。
信じられないかもしれませんが、入浴、食事、排泄といった当たり前のこともいつもの通りにしなくなってしまうのです。
食事がおろそかになり体調悪化しても病院へも行かなくなるため、最悪の場合にはゴミ屋敷で孤独死を迎えてしまうこともあります。
③子どもの住まいが遠方
たまに電話を入れる程度では、親は子どもとの会話では元気にみせようという意識が働き、
顔を見合わせないと分からないことが実はたくさんあります。
親の置かれている状況に子どもが気づけなかったことで、
ゴミ屋敷となってしまう可能性は高いと言わざるを得ません。
④ゴミ屋敷は火災やケガ・感染症などのリスクが高い
ゴミ屋敷に住んでいることは、それだけで火災やケガのリスクを高めてしまいます。
床が見えないほどにゴミが散乱していれば、物につまずいて転倒すると骨折の可能性も充分考えられます。
物が多く埃が溜まっていることで、コンセントからの火災も心配され、
ひとたび出火してしまうと、ゴミで埋め尽くされているため家中に火の手が及んでしまうでしょう。
ゴミ屋敷化を防ぎ大切な人を孤立死から守る対策して
ゴミ屋敷化してしまうと、このような危険と常に隣り合わせの暮らしをしていることになります。
ただでさえ、高齢者の一人暮らしや高齢者のみの世帯では、
だんだんとできないことが増えてくるため、子どもにとって心配は尽きません。
以下のような4つの方法で、ゴミ屋敷を防ぐことが出来る可能性があります。
①見守り・訪問サービスを利用する
見守りサービスの選択肢は様々であり、センサー・オートメール・オート電話・カメラ・訪問・宅配が挙げられる。
機器を使用するサービスや、スタッフを介するサービスとなっている。
②通所サービスを利用する
孤独にならないために、デイサービスなどの通所サービスの利用も可能です。
孤独から気力や認知機能の低下を招いてしまうので、サービスを利用することでスタッフを始め、
複数の利用者との会話ができ、認知機能の低下を防ぐことも目指せます。
③頻繁に一人暮らしの親に連絡をする
できる限り一人暮らしの親に連絡を取ることは必須です。
定時に電話をかけると、生活のリズムができるという利点もあります。
可能であれば、帰省する機会を増やすことも検討してみるとよいでしょう。
④近隣でゴミ屋敷化の気配があれば行政に連絡をする
もし近隣でゴミ屋敷化している印象を受ける家があれば、行政へ連絡を入れることも大切です。
助けを受けたくても自分では動きようがない高齢者が、もしかしたら住んでいるかもしれません。
ゴミ屋敷化ではなくても、マンションやアパートでポストに新聞や郵便物が溜まっていたら、
その部屋の住人が動けなくなっている可能性もあるため管理会社や大家さんへ連絡を入れましょう。
まとめ
たかがゴミでは死なないなどと掃除ができない時の指摘として言うこともありますが、
それは、一時的に散らかっている時だからこそ言えることです。
大切な人の命を守るためには、ゴミ屋敷の問題を軽んじることは決してできません。
ゴミが散乱している、物があふれているという状態になっている家の変化は、居住者の心身の不調のサインかもしれません。
高齢の親が住む家で、何か異変が増えて来たと思ったら、ゴミ屋敷への入り口に差し掛かっているかもしれません。
ファーストクリーニングでは、幾度となくゴミ屋敷のお客様からご相談を受け作業させて頂いております。
まずは、ご相談をいただき状況を教えて頂ければと思います。
大事な方を守る行動を一緒に進めさせて頂きますので、皆様からのご連絡をお待ちしております。
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